哀愁ッ 班紫銅の葡萄さん侘参ッ・・・

皆様今晩はッ・・・

 

 

さてして今年ももうお盆を迎えましてッ

なんじゃかんじゃと秋の侘しさが漂い始めてきましたよぉ~に思えるッ

今日この頃でございますれしがッ・・・

 

 

今宵はそんな時にゃぁ~もぉ~ピッタシやぁ~のッ

お方様をばお迎えいたしとりやすッ!

 

 

だばだばもったいつけとらんとッ

早速もってッ 秋の侘しさ感じていただきやしょふぉふぉふぉを~~いッ!!

 

 

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おッおおぉぉぉぉ~~~ッ・・・・・

侘しぃ~~でんなぁ~~~~~ッ・・・・・・・

 

 

夏の終りにゃやっぱし葡萄さんでございますッ・・・・

しかも小粒で疎らな実りの侘しさ満点ッ

ドヒャドヒャバッキンガム宮殿クラスでございまんなぁ~~~ッ・・・

 

 

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しかもほれほれッ

葡萄の色まで正にそれこそ渋紫色に鈍く輝いてッ

秋の侘しさ炸裂爆裂葡萄さんでぇ~ございますッ・・・

 

 

いやいやしかし渋いでんなぁ~~ッ・・・

ッでいったい今宵のこの葡萄さんッ

何処の何方なのでございましょぉ~かッ???

 

 

はぁ~い皆様よくぞお尋ねくださいやしたッ!

実を申さば今宵のこの葡萄さんッ

ひと昔は明治時代の文房具の筆架さんなんでございますッ!

 

 

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でして更にはッ

恐らくさんではございますがッ

そのお生まれはッ新潟柏崎大久保のッ

近世最強鋳物師軍団の何方かによる葡萄さんかと存じますんでございますッ!!

 

 

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ドッ ドボチョォ~~ンッ!!

ってことはぁ~~ッ・・・

この如何にも渋き紫色に仕上がった銅はッ

その大久保鋳物の誉ッ 班紫銅さんでございますかぁ~~ッ!!?

 

 

うおっほんッ!

そぉ~なんてつッ よくわかったねぇ~~~ッ!!

 

 

なんてなわざとらしか一人芝居はほっときましてッ・・・

 

 

ぼちぼち改めまして御紹介申し上げますれしがッ

まぁ~この正式名ではございませんけどッ

ちゃま式に申し上げましてッ

班紫銅葡萄型筆架さんと申しますぅ~~~~ッ

 

 

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でッ

その班紫銅さんとはッ

ごく普通に仕上げた鋳物銅をッ

更に炭火でじっくり焼き上げることによってッ

なんとも独特な紫色の肌に仕上げる技法でございましてッ

明治の初めころッ

その新潟柏崎大久保の伝統鋳物界にパピッと登場されたッ

原 琢斎ッ得斎兄弟によって編出されたッ

カッチョ良き渋々鋳物のことでございますッ!!

 

 

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してッ 今宵のこの葡萄さんはッ

その班紫銅の性質を巧みに応用したものの一つでございましてッ

正に何とも言えぬ紫色に仕上がるところをッ

葡萄の表現に併せたッちゅぅ~ところでございますッ!

 

しかしまぁ~ねぇ~本当に渋かねぇ~ッ

明治というまだまだ素朴な技法の時代にッ

こんなに面白い鋳物を編出すとはッ

明治の鋳物師さん達の鋳物にかける情熱ッてもんがッ

如何に凄かったかッちゅぅ~ことでございますやねッ!

 

因みに今宵のこの葡萄さんの葉の裏側にッ

手掛けられた鋳物師さんの銘が記されてはいるのでございますがッ

残念ながらその詳細にまでは至らぬままでございますッ・・

 

 

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でもでもッ

その鋳物師さんの心意気はッ

充分に平成のこの世にパピッと伝わっておりますでございますよッ!

 

 

今宵は遠く離れた新潟柏崎大久保の地でッ

パピッと生れた班紫銅の葡萄さんにッ

過ぎ去ろうとしつつある夏のさびしさをッ

そっと癒していただいたよぉ~な時間でございましたッ・・・・

 

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